歯周病
Periodontal disease
Periodontal disease
厚生労働省の平成26年の調査によると、「歯周炎及び歯周疾患」の有病率は20代で約7割、30-50代で約8割、60代で約9割となっています。
ごく身近な疾患であるにも関わらず、多くの人がその適切な対応をされていないのが現状ではないでしょうか。
その理由として、歯周病は「進行しても痛くない」事が挙げられます。
そもそも、歯肉炎と歯周病は異なる病態です。
歯肉炎とは、歯肉そのものの炎症であり、改善されれば元通りになります。
しかし歯周炎はその名の通り、「歯」の「周囲」が炎症を起こすものであり、歯の周囲の歯肉や骨などに破壊が起こります。
一度壊れた骨は元通りにはほぼ治らず、痩せた歯肉も元には戻りません。
出血する、歯肉が腫れている等の症状が改善されたとしても、元通りではありません。
歯肉がやせ、骨が溶かされても痛みがなく進行する事が多い為、症状がなくても、3-6ヶ月に1回は定期健診を受診する事をお勧めしております。
当院では、歯周病の予防と治療に力を入れており、歯肉の炎症の程度を調べ、その病態に合った治療法をご提案致します。
などの症状があった場合には、歯周病が疑われます。これらの状態とお口の中の診査により、どの程度の歯周病であるのか、またどのような治療が必要か、歯科医院にてご説明、提案させて頂きます。
歯周病治療で落とさなければならない歯につく汚れ(歯石、プラーク)は、大きく二つあります。ひとつは見えている部分の汚れ(歯茎より上側)、もうひとつは歯周ポケット内の汚れです。
見えている汚れは、通常のクリーニング(スケーリング)で除去する事が可能です。反対に歯周ポケット内の汚れの除去は痛みを伴う事が多く、麻酔が必要な場合もあります。徹底的に汚れを除去する事により、歯肉の炎症は改善が見込めます。
見えている部分の汚れのみの場合は1回で終わります。歯周ポケット内にも汚れがある場合には、程度によりますが複数回かかります。それでも改善が見込めない場合は、歯周外科処置となります。
日常の歯ブラシに加えて、フロス、歯間ブラシの使用をお勧めします。
歯ブラシだけでは歯の比較的平らな面しか磨けず、歯と歯の間は物理的に毛先が届きません。そこで、フロス、歯間ブラシで磨く必要が出てきます。歯と歯の間が狭い場所はフロスで、広い場所は歯間ブラシがよいでしょう。
歯につく汚れのうち、プラーク(歯垢)は歯ブラシで除去が可能ですが、歯石は歯ブラシでは落とせません。歯科医院にて、特殊な器具で除去する事になります。プラークは時間が経つと、歯石に変化するので、歯ブラシで落とせるプラークのうちにケアする事がとても重要となります。
とても大きな原因のひとつです。口臭の主な原因としては、歯周病、清掃が行き届いていない義歯、舌苔、副鼻腔炎(蓄膿症)、消化器系から上がってくる臭い、などがありますが、歯科医院では、歯周病や義歯、舌苔に対するアプローチがメインです。